Netflix映画『JOY 奇跡が生まれたとき』希望を開拓した科学者たち【感想メモ】

お読みいただく前に…

感想はネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。

目次

原題:JOY

JOY

作品データ

  • ジャンル:実話
  • 主な舞台:イギリス
  • リリース:2024
  • 時間:1h 55m
  • キャスト:トーマシン・マッケンジー(ジーン・パーディ)ジェームズ・ノートン(ロバート・エドワーズ)ビル・ナイ(パトリック・ステップトー)
  • ディレクター:Ben Taylor
  • IMDb:7.1
  • rotten tomatoes:91%

イントロダクション

1960年代。体外受精の実現化を目指す科学者のエドワード・パーディは、看護師のジーンを研究助手として雇い、革新的な医師パトリック・ステプトーをチームに迎える。3人の研究は反発や批判にさらされる一方で、被験者として参加する女性たちの「自分は無理でも未来の女性のために」という献身と勇気に支えられる。しかし、大きな犠牲を払う研究は難航し、愛する母と教会に拒絶されたジーンは苦悩を抱える。

おちゃのま感想

このところ実話をもとにした映画を続けて鑑賞してますが、これも感動の作品でした。

現代でも賛否両論ある分野に、1960年代に踏み込んでゆく勇気。猛烈な批判を浴びながらも、研究を続けた理由は野心や功名心ではなく、純粋なる探究心と苦しむ人を助けたいというゆるぎない思いだったように感じます。

鑑賞し終えたいま、この映画の主人公と言えるジーンに思いを馳せています。彼女の大きすぎる犠牲、ひたむきな献身、そして成功へ導くひらめき。彼女なしに成功はなかったと言える存在でした。

研究初期段階の頃のジーンはやるべきことをこなしている印象で、被験者の女性たちと交流することもありません。映画を見終わって振り返ると、あの当時のジーンの心にうずまく苦悩について考えずにはいられません。

愛する母や教会に拒絶されただけでなく、漠然としながらも、おそらく自分自身も子供は持てないと確信していたジーン。かなり近しい間柄に見える母親でさえジーンの苦悩を察することさえなかったのは、女性は結婚して子供を生むというのが当然だという社会の風潮のせいだったと思います。そんな社会の中で、口外できない秘密を抱え込むように日々を送るジーンはどれほど孤独だったでしょうか。

そんなジーンが研究に没頭したのは、不妊に苦しむ女性を助けたいという思いはもちろんのこと、エドワードとパトリックの存在が大きかったように思えます。この映画で何が心に響いたのかというと、3人の人間性とバランスのとれた関係性でした。リーダーは発案者のエドワードだったのかも知れませんが、3人それぞれが重要な存在で、互いへのゆるぎない信頼がありました。この研究に最も重要だった要素は、関わった人々の人間性なのだと感じます。

1960年代に着手した彼らの研究が実を結び、初めての赤ちゃんが誕生するのは1978年の夏のこと。ミドルネームの名付け親になったパトリックは、”joy”と名付けました。そして、ノーベル賞の受賞は2010年。すでに故人となっていたジーンとエドワードの名前がノーベル賞受賞者に載らないことは残念ですが、彼らの功績は多くの人々の心の中で生き続けているはずです。

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